チンクエテッレでは、地図など無粋なモノはしまって
足の向くまま気ままに歩くのがイイ…
小さな街だもの、迷ったって全然心配ない。
そうやって石の迷路をくぐり抜けると…
暗いアーチの先 にポッカリ開いた出口から、
ホラ海が見えるでしょう?
回りの闇の中から浮かび上がった1枚の絵のように…
ちょっと横手に入ると、人ひとりがようやく通れるくらいの恐ろしく狭い路地が迷路のように入り組み広がっている。恰幅の良いイタリア人がどうやってすれ違うのか?大いに悩んでしまった私(笑)
道が狭いと頼りになるのは今も昔も「人力」 器用にカゴを頭の上にのっけて歩くイタリア
のマンマの姿には、都会では見られないたく ましさと温もりが感じられるのです…
一体どれくらいのワインが 入るの?
美しい海岸線を振り返ると、背後の切り立った岩肌に段々畑のように植えられたブドウの木が見える。
夏の強烈な日差しと海からの乾いた潮風は、良質なブドウを育む。
さっぱりとした口当たりのチンクエテッレの白ワインはつとに有名である。
その中でもブドウを更に発酵させ糖度を増した「シャケットーラ」は
貴腐ワインのようなトロリとした甘みが特徴の、この地域だけの特別なワインだ。
その琥珀色の液体は、まるで太陽の欠片が閉じこめられているかのように金色に輝いている。
この地を訪れたなら、波音と共に是非味わって欲しいワインである。