巨大なリースがぶら下がるミラノのガレッリア… 中央の特設舞台の上で天使が回り 道行く人の足を止めている… 恋人たちが仲良くショーウィンドウをのぞき込み、 文具店ではラッピング待ちの列が伸びる いつもはのんびり歩くはずのミラネーゼの足も 心なしか早くなる12月のイタリア…

 

イタリア語で誕生日という意味をなす「ナターレ」は文字通りキリストの生誕を指す。
カトリックの国イタリアでは一年で最も神聖な日に当たるといえるだろう。
とはいえ、一年で最も忙しい時期であるのは日本もイタリアも変わらない。
クリスマス用の飾り付けもひと工夫して演出するのがイタリアっ子の心意気である。

 

サンタクロースはイタリア語でBabbo
Natale(バッボナターレ)と言う。
バッボとはお父さん(パードレ)より
もっとくだけた呼び方で「お父ちゃん」
に近いかもしれない(笑)が、ごくご
く一般に父親を呼ぶ総称として使われ
ている。バッボナターレ…お父さんサ
ンタと思うとなんとも微笑ましいと思
いませんか?(笑)

 

 

 

クリスマスのお菓子として欠かせないのがミラノ生まれのパネットーネ。その名のとおりパンケーキというよりブリオッシュのようなパン生地に 近い食感で、砂糖漬けの果物やピールがふんだんに入っている。  クリスマスが近づくとBARやケーキ屋の店頭に山積みになっていて、これ を両手に抱えたお父さんが家路を急ぐ光景がよく見かけられる。 「アナタ!パネットーネを買ってきてよ!」とマンマに言われて買い出し にきるようで、ココ でも何か肩身の狭いお父さん…である…(笑) 日持ちがするからクリスマス用のお菓子になったのか? 今では日本でもお目にかかる代物だが寒い冬には、パネットーネに甘い シロップやリキュールをたっぷりかけて食べるのが大人の 食べ方…なんである…(笑)