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王冠の町モンテリジョーニから約30分。「エルサ峡谷の丘」という名のコッレ・ディ・ヴァルデルサは、イタリア全土の8割以上を占めるというクリスタルガラスの名産地として知られている。
 

お勧めは、繊細なフォルムが息を飲むほど美しいグラッパ用のグラスや、優美な曲線を描くデカンタや水差し。特にグラッパグラスセットは今思うとチッ!と舌打ちするくらい「買っておけばよかった〜」と後悔している(笑)ちなみに私たちが購入したのは右の2脚。手前(11E)奥(8E)値段も手頃だし何か必ずゲットして帰るべし!べし!

LA MOLERIA
私たちが買った店。デザイン的にも優れものが揃っていたよ♪
http://www.lamoleriagelli.com

 
←コッレ・ディ・ヴァルデルサの手吹きガラスという印。本場といはいえ、機械製のマガい品も少なくない。このマークを目安に!

「インチジオーネ」とはクリスタルガラスの表面に模様を彫りつける彫版師の事。ローマ法王にも献上された作品を創ったボレーノ・チンニ氏は、この町で、否、イタリアでも唯一、ルネッサンス期から受け継がれた伝統的技術を持つマエストロである。

70を過ぎてなお、背筋のシャン!と伸び、ちょっくら「手も早い」(笑)老職人は、日本で出版されている「イタリアのマエストロたち」(だったような…題名いと怪し)(笑)にも紹介されているとあって、大の日本好き。私たちがフラリと訪れた工房に快く招き入れてくれた。

「どれどれ…ちょっとやってみせてあげよう」ウィーンウィーン…
カッティングの音と共に右へ左へ手を動かすうちに、ガラス片にアッ!という間に文様が彫り込まれていく。おぉ〜!

 
 
incisore tradizionale sul cristallo
Boreno Cigni
Vicolo delle Fontanelle 8 ■旧市街を西から入り、Sカテリーナ広場の北

ガラス職人と共に数多くいたインチジオーネも今や彼1人だという。そしてその技術を継承する者もいない。16の頃からガラスを削ってきたという指は、意外に細く繊細だ。お土産に…とその場で彫ってくれた小皿は、老マエストロの愛したトスカーナの草木が踊っていた。

真ん中に彫られたチンニ氏のサインがカワイらしい小皿は、ピアス入れとして愛用!!
旧市街をちょっと降りたSアゴスティーノ教会内にクリスタルガラス美術館がある。この町のクリスタルガラスに興味が沸いたらのぞいて見るのもイイかも!

Museo del Cristallo Via dei Fossi
休/月
火〜金/10:20〜12:30 16:30〜19:30