アッシジ、聖フランチェスコのフランチェスコ会、スペインで生まれイタリアの聖人となった聖ドメニコのドメニコ会…など、修道院の宗派はたくさんあるが、その中でもサンタァンティモやモンテ・オルヴェート・マッジョーレが属するベネディクト会は最も歴史が古い

先の2つが、中世後期の都市国家の発展に伴い成長してきたのに比べ、ベネディクト会は、それ以前、中世前期より独自の宗教思想と文化を築きあげながら活動を進めていた。世俗から隔離された世界で瞑想にふけるために、山奥に修道院を建てたことから「瞑想修道会」ともとも呼ばれているそうな(スゴイ名前!)(笑)確かに、サンタァンティモやモンテ・オルヴェート・マッジョーレは「辺境の地」!車じゃなきゃ絶対行けないもん(笑)

この形態が、後の修道院の基盤を作ったともいわれ、ベネディクト会を率いた聖ベネディット(美味なるソーセージなどで有名なノルチャの生まれ)は、共住修道生活の創始者といわれている。いわゆる「元祖修道院」なのだ!

サンタァンティモから、のどかな山道を走ること30分。モンテ・オルヴェート・マッジョーレへ向かう。濃い緑の木々の間から、立派な僧院が見え隠れしている「アッ!見えた?見えた?」そんなコトをいいながら車を走らせるのが楽しくて仕方ない(笑)もうこの車と私は一心同体だ!って感じ(外は汚いけど…)(笑)

ここモンテ・オルヴェート・マッジョーレも、サンタァンティモと同じベネディクト派の修道院で、もっと規模が大きく、美しいフレスコ画の大回廊で有名である。だからか、立派な駐車場もあり、たくさんの人と車が来ている

そして、その大回廊の絵を手掛けた画家ソドマは(一部シニョレッリの手もあり)相棒Kちゃんの大のお気に入りで、車でしか来れないこの場所は、今回の旅の一大イベントだったのだ(彼女にとって…)(笑)

というのも、私には、あまりにお耽美な画風のソドマは、正直苦手。キライじゃないけど強いて見ることもない…みたいな(笑) でも、その大回廊に入ったとたん、おぉ〜て声をあげてしまった!ホントに一面壁画!しかも色がキレイ!

あんまり好きじゃない優柔不断な色遣いが(優しいともいう)、あんまり好きじゃないナヨナヨした人物描写 が(繊細ともいう)が、日の光に映えて、目に心地よいアンニュイさを漂わせている。 薄いセロファンかオブラートに包まれた一大絵巻…という感じで、壮大だが重くない

ねえねえ〜思ったよりステキだねえ〜ってKちゃんに言おうとしたら、彼女はすでに「自分とソドマの世界」に入り込んでいた(笑)

※ちなみに数少ないソドマの画は、シエナの国立絵画館で見ることもできる

 イタリアの修道院について
BACKNEXT