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宿泊者全員(恐らく)が、大テーブルを囲んでの大夕食会は、料理が出てくる前から、ワインを回し開け、飲み、つまみのオリーブを食い散らかし、大賑わいである(笑)

席が近い者同士、自然と会話の花が咲き、私たちはといえば、プレージャから着た中年夫婦と、菜食主義で、しっかりしろよ!と思わず背中をドンと叩きたくなるような(笑)おとなしい嫁さんとの若いカップルとグループに…。

つまみの干からびて小粒のオリーブがバカうま!で、これまた美味なるワインが水のようになくなり、パスタが出てくる前からみんな早くも絶好調!プレージャのダンナなんて「アンタ騒ぎすぎ!」早々と奥様にお叱りを受ける全開ぶり!(笑)

それにしてもみんなで皿を回し、取り分け同じモノを食べるってホントに楽しいし美味しい!それだけで一種連帯感が生まれ、見知らぬ者同士の垣根がなくなるのよね。小山のように盛られたパスタや野菜、ワラジのごとくデかいブタ肉もスルスル腹に納まり、食後だってフルーツにチーズ、エスプレッソにグラッパ…と、胃袋が悲鳴を上げるヒマもなくどんどこ入って満たされていく…ああ〜至福!!

大いに飲み、喰らった後、このメンバー6人で散歩に出かける。酔った身体を夜風で冷ましていたその時「ホラ!見て見て!」誰かが叫んだ。

その先に、小さな光が浮かんでいる。こぼれそうなくらい星がきらめく夜空から、一瞬ソレが落ちてきたのか?と思ったその正体はなんと「ホタル」!

わあ〜!!思わず回りを見渡すと、そこここに光が浮いては光り、また消えていく。明るい光、か細い光、大きいの小さいの…。こんなにたくさんのホタルを見たのは初めて!だった!

トスカーナでホタル…ってなんか不思議な気もしたが(笑)みんなが子供のようにはしゃいで、光を追ってる姿がまたおかしかった。

「ホタル…ってなんて言うの?」
「lucciola…だよ」
そう教えてくれたプレージャのダンナが、その大きな拳をソッと広げると、小さいけどひときわ明るく輝く光の球が、真夏の夜の夢の妖精パックのように、素早くそして優雅に蒼い闇の中へ消えていった。

主役は大勢いる宿泊客に任せ、あくまで黒子に徹し、お運びさんにテンテコマイしてたオーナーの息子マルコムは、驚く事に宿泊者の名前を全て覚えており、私たちにも声をかけてくれた(ある意味感動!)

「日本人の団体がシエナに行く途中で昼を食べに寄ることもあるんだよ」へ〜〜!「でも泊まっていった日本人はキミ達は2組目だ」とウィンク!アハハ!ホンマかいな〜(笑)

母屋の1階の簡単なショップには、自家製ワイン(ちゃんとDOCG赤ラベル)やグラッパ、ジャム、ハチミツなどを売っているのだが、その全てがオール10ユーロ!という大らかさには笑った!ナイス!もちろんバイヤーKちゃんはs全て買ってました(笑)