はっきりいって私はワインについてあんまし詳しくない(笑)美味しければソレでイイという口だから、こんなウンチクページをつくるのはコッ恥ずかしいくらいなんだけど、私たちが旅行中、愛用した地図が、ちょうどトスカーナのワイン地図も兼ねていて、ちょっと面白かったのでソレを紹介しようと思ったのだ。

で、ついでだからイタリアワインのお勉強をしてみようと思ったのであります…(笑)

参考にした資料が古かったり「?」の部分も多いから、断言しててもその信憑性は極めて低い…かもしれない…けど(笑)私も改めていろいろ知った事もあったし、気軽に読んで参考にしてください(笑)

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■イタリアワインの格付け

▼規格好きなイタリア人!
世界のブドウ品種の6割以上がイタリアに存在するといわれ、歴史も伝統もあるイタリアワイン。星の数ほどあるワインの品質を、一番てっとり早く知るの「DOCG〜統制保証原産地呼称」と「DOC〜統制原産地呼称」」で見分けること。

コレは原材料のブドウは●●を使うべし!●●の土地で作るべし!●●の醸造方法でつくるべし!●●の樽で●年熟成させるべし!など、まぁ〜こと細かな決まり事が設定されていて、コレらを全部クリアしたワインのみに与えられる称号なのである!

このDOCGとDOCワインの割合は、全生産量の30%ほどしかなく、DOCGに至ってはわずか22銘柄しかない!まさにエリート中のエリートワインがDOCGなのである。

といってもその下に何百もの生産者がいるから、同じDOCGでもたぁ〜あくさん種類がある(笑)極めたいのなら「土地」「生産者」「ブドウの配合」などをエチケットから読みとってチョイスすればよいのだが、そんな事ができるのは一部の人だけ(笑)できない我々はDOCGラベルを目安としてチョイスすればイイ…と思います…

チーズでも生ハムでも、ワインと同じように厳格な決まり事があるイタリア。細かい規格を設け、守ることは、個人的にイタリア人らしくない…(笑)なんて不謹慎な事を思ってしまうんだけど、そうやって食の歴史と伝統を継承していき、同時に作り手も保護してるんだね。さすが職人の国!美味しいモノにはちゃんとした理由があるワケだ!
▼キャンティもいろいろ!
数少ないDOCG種の中で、最も生産量が多いのが、トスカーナを代表する赤ワイン、キャンティ。北部イタリアの赤を代表するバローロと比べると、キャンティは約18倍!キャンティ・クラシコは約3倍の生産量を誇っている。

広域で、たくさんの生産者もいるキャンティだが、作られている地域は以下の7カ所に限定されている。
・Classico ・Montalbano
・Ruffino ・Colli Aretini
・Colli Fiorentini ・Colli Pisani
・Colli Senesi

DOCGワインの中でも、これだけ産地が広域に渡ってるワインは他にない。DOCGの規格があっても、その地域によって微妙な違いがあり、同じキャンティでも千差万別!実はとっても奥深い世界が広がっているのである。

地名の冒頭につく「Colli」とは、トスカーナの田舎を思い出す時に浮かぶ、あのゆるやかな丘陵地帯のこと。みるからに豊かで美味しいワインができそうな土地じゃないですか?(笑)
■イタリアDOCGワイン一覧
Piemonte
Asti Spumante
Barolo
Barbaresco
Brachetto d'Aqui
Gattinara
Ghemme
Gavi
Moscato d'Asti
 
Lombardia
Franciacorta
Valtellina
 
Veneto
Recioto di Soave
 
Emilia-Romagna
Arbana di Romagna
 
Toscana
Brunello di Montalcino
Chianti Classico
Chianti
Carmignano Rosso
Vernaccia di San Gimignano
Vino Nobile di Montalciano
Umbria
Sagrantino di Montefalco
Torgiano Rosso Riserva
Campania
Taurasi
Sardegna
Vermentino di Gallura
▼やっぱりトスカーナはワインの里!
22種類しかないDOCGワインのうち8種類を有するのが北部イタリアの雄、ピエモンテ。続いて多いのが6種類を有するトスカーナだ。

しかし、初めてDOCGに認定されたワインが誕生したのはトスカーナが先!なのだ。それは、赤の「Brunello di Montalcino」と白の「Vernaccia di San Gimignano」である。

なんと赤・白両方で、最初のダブル認定を遂げているのである!うわ〜おぅ!やっぱりトスカーナはスゴかった!
▼黒い雄鶏を探せ!
1716年、自らの領地のワイン産業を保護しよう!と考えた時のトスカーナ公が、あるおふれを出した「先祖代々その地に住み、良質なるワインを生み出してきたソナタ達を、伝統的なキャンティを作り出す産地として認定する!」と…。ココでもイタリア人の「規格好き」が出てきてるよね〜(笑)

こうして、フィレンツェからシエナに至る地域が、7つあるキャンティの生産地の中で、最も伝統あるClassico地帯になったのである!この地区でつくられたキャンティは、キャンティ・クラシコと呼ばれ、他のキャンティと区別するためにDOCGラベルの他に、黒い雄鳥(ガッロ・ネーロ)のマークがついている。

だから他のキャンティより美味しいのよ!とは一概にはいえないところが難しいのだが(笑)せっかくなら黒い雄鶏印を探して飲んでみたいものである
▼ワインルネッサンスの夜明け
〜SVdTの誕生!〜

トスカーナで作られるワインは主に、サンジョベーゼという種類のブドウから作られる。キャンティ、ブルネッロ、ヴィノノービレといったワインはこのブドウ100%がほとんどだ。コレはイコールDOCGの規定でもあり、またトスカーナワインの伝統でもある。

しかしコレを全く無視して、外来種のブドウを使ったワインが60年代から作られるようになってきた。ソレはカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シャルドネ、ピノ・グリージョなどといった、お隣フランスのブドウである。

良いブドウがあれば使ってみようよ…イタリア人が決めたイタリア人の味だけじゃなく、世界の流行も極めたワインを作ってみようよ…てなところだろうか?(笑)

これらのブドウはトスカーナの大地でもスクスク育ち、優秀な生産者と作り手によって、在来種と外来種がうまく溶け合った個性的なワインが生み出されていった。

しかもこのワイン、美味しさもさることながら大当たり!もともと生産量が低かったこともあり、入手困難な希少ワインとして大人気を博することになる。ソレがSVdT(スーパー・ヴィーノ・ダ・ターボラ)と呼ばれるワインである。

格付けの規制からはずれているので、カテゴリはVdT(ヴィーノ・ダ・ターボラ)になっているが、その味と価格はDOCGを上回るモノが多い。

結果、SVdTの先駆けとなり、今ではDOCワインにも認められているサッシカイアやGAJAなどは、赤ワインの王、バローロよりはるかに高い値段で店頭に並ぶこともあるという。
▼ワインルネッサンスの夜明け
〜 名門であるがゆえの新しい挑戦!〜

サッシカイアの販売と製造に大きく力を貸したピエロ・アンティノリは、トスカーナの三大貴族、800年!近い歴史を持つ名門生産者、アンティノリ社の経営者でもあった。

サッシカイアの成功に刺激を受けたピエロは、アンティノリが手掛けるワイン、すなわちサンジョヴェーゼ種100%による伝統的な手法に、カベルネ・ソーヴィニヨンなどの外来種を加えたワインを生産するようになった。新しい試みを支えるには、伝統に培われた確かな技術も必要なのだ。その結果、アンティノリ社を代表するまでになった、ティニャネロ、ソライアといった優秀なSVdTを生み出している。

サッシカイアの成功により、多くの生産者が外来種の栽培や外国の醸造法などを競って学び、取り入れ、第2のサッシカイアの生み出すべく動きだしたのである。このようなトスカーナ産のSVdTは「スーパー・トスカーナ」と呼ばれており、年々注目されるカテゴリに変身している。

SVdTが必ずしも良いワインというワケではない。流行的な軽さを感じる事もある。しかし、歴史や伝統が重んじられる世界において、開拓者であるからこそ、新しい道をも切り開いていく。その中でまた新しい血が流れ出す。ソレはとってもイイことだと思うし、ファションでもトム・フォードが入ったグッチみたいで面白い事実だな〜って思うんだけど、どうでしょう?(笑)
▼自分で見つけるワインが一番!
いろいろ書いてきたけど、やっぱ美味しい!って思うワインってそれなりの値段と背景がある。いろんな知識があれば、楽しみのポケットが増えるだろう。だけどポケットがひとつでも十分楽しく飲めるのもワインの良さのひとつだと思う。要は懐の深い飲み物なんだわさ(笑)

でも、本当にウマいモノは自分たちだけで食ってしまうイタリア人のことだから(笑)現地だったら「その他」の中にいっぱい美味しいワインが眠っているはず!

だから最後は自分の感性を信じたい。私に発見されるまで、ひっそりこんと隠れてる「逸品」を広大な「その他」から探していきたいなぁ〜(笑)

それが名無しの隣りのジイちゃんが作ってるようなワインでもイイじゃん!その地の料理と共に飲むその地のワインに優るモノはない!と思うし、それがイタリアワインのオモシロさなんだから…

▼ワインルネッサンスの夜明け
〜サッシカイア デビュー〜

現在は名声を得ているSVdTだが、新しいモノが生まれる時の試行錯誤は、避けようがない苦労のひとつである。自国愛の優るイタリアにおいて、歴史と伝統を持つイタリアワインの中において、なんでフランスのブドウなんか使うんだ!?と誰もが冷ややかな目を向けるなか、私財を投じて、外来種を育て使うことに挑戦した人がいた。

その人はマルケージ・ロケッタ。彼は、キャンティやモンタルチーノといった、ワインの名産地ではなく、海沿いの港町リヴォルノから、数キロ内陸部に入ったボルゲーリという土地を挑戦の場として選んだ。

誰もが見向きもしなかったいわば未開の地で、彼はカベルネ・ソーヴィニヨンを主体にカベルネ・フランを配合したボルドータイプのワインを作り始めた。ブドウはよく育ち、想像以上に良いワインができた。

「こんな石コロだらけの土地から、よくこんなワインが出来たものだ」マルケージ・ロケッタは万感の思いを込め、そのワインを「サッシカイア〜石ころの土地〜」と名付け世に送り出した。

誰もが試みなかった新しいワイン、曰く、トスカーナ産のフランス製のワイン、されどイタリアワイン、サッシカイアは1968年、高い評価を受け、イタリアワインの歴史を変える衝撃的なデビューを飾るのである。

この後、安定した品質を保ち続けたサッシカイアは、1985年、パリで行われた85年物ワインのティスティングで、世界中のワインの中から見事1位を獲得。94年にはDOCの認定を受け、イタリアワインの寵児は国からも認められる存在になったのである。
▼シエナでイタリアワイン巡り!
イタリアにはワインに関する大統領令が200以上!もあるらしい!スっごいねぇ〜!その大統領令にのっとって「イタリアワインを世界に広めよう!」という素晴らしい!キャッチフレーズを掲げた公的機関がシエナにある!

その名も「エノテカ・イタリアーナ」16世紀のメディチ家の要塞跡を利用した天然のセラーには、イタリア全国約900種類のワインが眠っている。そしてその中の800種ほどの試飲が可能なのだ!(有料)シエナにいながらイタリアワインの旅ができちゃうのだっ!ソムリエと相談しながら、日本じゃまず口に入らない銘柄を楽しんでみたいもんである

シエナ市内から徒歩で十分いける距離。夜遅くまで開いてるのも、外にテラスがあるのもイイ、ホントにオツな施設である(らしい)(私は行ったことないス…すいません)(笑)だから情報は必ず個人で確かめてね!

Enoteca Italiana
Fortezza Medicea 53100 Siena
OPEN/月(12〜20)
火〜土(12〜翌1) 日(休)

www.enoteca-italiana.it