古くから商人の街として栄えたルッカは、小規模ながらも活気溢れる魅力的な街である。
市民の憩いの場に立つサン・ミケーレ教会は、何層にもアーチが連なる可憐なファサードを持つ。
ピサ・ルッカ式と呼ばれるこの様式は、
その名の通り、ピサの大聖堂とウリふたつの作りを成しているが、
そのピサはルッカから列車でわずか30分…
反対に1時間かかるフィレンッェには、この様式の建築は見受けられない。
それぞれの場所で花開いた様々な建築様式を見比べてみるのも、イタリアの旅の面 白さのひとつである。

 

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周囲を城壁に守られた街ルッカ… だからだろうか?
一歩外に出ると、こんなにも牧歌的な光景が広がっている…

この街で忘れてはいけない人…ジャコーモ・プッチーニ
「マノン・レスコー」「ラ・ボエーム」「トスカ」「蝶々婦人」「トゥーランドット」等々
叙情的で親しみやすい旋律は、日本人にも多くのファンを持つ。

無類の狩猟好きだった彼は、売れっ子だった当時でも、
故郷であるここルッカに戻ってはカモ撃ちに興じた。
また非常な料理好きでもあったらしく、
彼の生家にはピアノや楽譜とともに、
直筆のレシピノートが残されているという。

城壁の回りは市民の散歩道…
風雨に耐えた街路樹は、何年も何年もこの街を見守っていたに違いない…