夕食同様手作りのたっぷりとした朝食を取って、1泊だけのアグリを後に一路グロッセートへ!だんだん運転にも慣れてきて、踏切停車で電車をパチリ!とする余裕もでてきた(笑)
デカイ幹線道路に出るまで、クネクネ曲がりくねった山道を走る。昨日までは広大な平野に糸杉がポチポチ並んで…という、いかにもトスカーナ!ちゅう光景だったけど、ココでは、奥深い木立が左右を囲んでいて「シカに注意!」なんて看板も出てる(笑)
緑の臭いも、草のソレから木々のソレに変わったことがハッキリ感じられる。何度も思うことだが、同じトスカーナでも、ここマレンマ地方は雰囲気が全然違うことをしみじみ感じ入ってしまう。が、フッ…と気を緩めると、なんだか日本の山道を走ってるような、妙に馴染み深い風景に見えてきたのには苦笑い!せっかくイタリアに来てるのにサ!(笑)
途中でCORPを見つけたので水を買い出し!旅行の時に一番痛感する、外国で通用しない日本の常識の1つが「どこでも気軽に水が飲めない」事なんだけど、特に今回のように田舎を回っていると、夜遅くにちょっとBARで買う…ってことができない。ワインを飲み過ぎて、ノドの乾きに我慢できなくなった夜中、グビグビ飲める水が無い辛さを1度でも味わうと、常に手元に貯水タンクを確保しておきたくなるものである(笑)でもコレって案外大事な事!アグリでも宿泊者用に水を常備してるとは限らない。「命の水」の確保は必ずしておくべし!
私たちは2人とも水飲みだったので、これだけあれば帰るまでもつだろう…と、デッカイ6本パックを買いトランクに放り込む。広すぎるゆえ、入れたモノがあっちこっちに「散乱」してるトランク内は、タオルやビーチサンダルも乱入しての大運動会状態になっていて、よくぞワインの1本も割れなかったものだ…と後で感心したものだが(笑)案外こうゆうイイ加減さが、割れ物を救うのよ…ね?(全然ちゃうって!)
時々後ろに車がつくと「先に行ってくれぇぃ〜」とウィンカーを出すんだけど、こうゆう習慣?ってイタリアでは皆無なのか、対向車もゼロで余裕で抜けるのになかなか抜いてくれない。まぁ〜見るからにカッ飛び車は、そんなんしなくてもスッカ〜ン!!って抜いていくけど(普通の道なのに…)アレは事故ると確実に死ぬな!(笑)
で、ようやく追い越しすると、デッカイ外車でノタクタ走ってて、妙チキリンなウィンカー出してるんは誰や?とばかりに、必ずといっていいほどコッチを見ていく(笑)で、得体の知れない日本人だとわかるとニッコリ!?ボロボロのフィアットがスルスル先行った時は、さすがにちょっくら悔しかったけど…(笑)
レンタカーを借りてすぐ高速を走り、その後はズッと田舎道だったので、今回初めてデカイ、しかもホントの街の中を走る事になったグロッセート。
ココで私は初めて「信号」にお目にかかり、危うく赤で突入するところであった!(イタリアの信号の位置って低いので、遠目から見えないのだ!)
こんなモノがあるなんてその時まですっかり失念していたし、まるっきり田舎から初めて上京した世間知らずの無謀なドライバーと化していた(笑)
もちろん車も人も多く、道はいっぱい分かれてるし「ベイブ都会へ行く」の心境!今までのご機嫌なテンポがすっかり狂って、アリャリャ〜としばらくクルクル走り回っていたのだが「もぉ〜ココは飛ばしてイイっかぁ??!」ってことになり(笑)信号だけ止まり、何も見ず、マレンマ地方最大の街、グロッセートを後にしたのである…(合掌)
何も観光しなかったグロッセートで得たモノ。それは信号と、そしてロータリーである。ロータリー(この名であってるのか?)とは、近郊への分岐点が集中する街はずれや、凱旋門のあるエトワール広場など、チェントロによくある放射状に延びる道路のことである。
各々の道からロータリーに入ってきた車は、一方通行の円周上を回り、目的の道まで来たらスッと抜けていく。いわば信号のないデッカイ交差点!って感じなんだけど、実に合理的なシステムで感心してしまった!
が、実際走ってみると、グロッセートのような小さなロータリーでは、行く先を確かめる間もなく、次の道がやってきてしまう。おまけに、ホテルやらレストランなどの看板が所狭しと立ち並んでいるので、肝心の行く先表示を見落とす始末…出口を確定するまで延々とロータリー内を回るハメになってしまった(笑)
まぁ〜でも何周しても誰も文句はいわないし、気がすむまでグルグルして、キチンとした道へ出ればイイってこと!かな?(笑)