グロッセートを抜けて今宵の宿、サトルニアに向かう前に(向こうはズッと田舎だし)初めてガソリンを入れることにした。

日本と全く同じつくりのガソリンスタンドに入り(GSには有人と無人の2種類がある)コレも同じように「ガソリン満タンね!」と係員に頼むと、私はトイレへ。お腹もスッキリ!ガソリンは満タン!で、さぁ〜出発!

ちょっと走ると、もう田舎ののんびりした道が広がっていて(やっぱこうゆう道がイイ!)ゆるやかな勾配を登っていくと、時おりキラキラと光るティレニア海が見え隠れする。

そのうち行き先表示に Pancole という名前が出てきた「パンコレ!だって!なんかオカシイな名前だよね〜」「パンコレ♪パンコレ♪パンくれぇ〜♪」(←アホ)と意味もなくはしゃいでいると………

そのパンコレの町に入ったとたんの事である。目の前のダッシュボードに妙な違和感が…アヤヤっ!?改めて凝視すると、バッテリーランプが赤く点滅しているではないかっ!(文字はワケあって青)(笑)

クーラーもつけてないのに何でや!?と思ってるうちに、キュルルルゥウウ〜〜と情けない音を発しながら車が止まってしまったのである!

おいおい!ウソだろ?とエンジンをかけ直すも、ウンともスンともいってくれない。がぁあ〜〜〜んっ!
ナゼ?なぜ?あぁ〜神さま!

おりよく通りかかったおじいさんに私たちは懇願した「車が動かなくなっちゃったぁ〜!!助けて〜!」と…

どんな時でも慌てないのが世界中のご老人の常。フムフムと中をのぞきこむと
「この先に整備工場があるからソコに行ってごらん」というので、車を置いてSOSを発しに2人で走る…

1人でどこでも行ってきたし、旅行経験も長い私だが、人さまに「助けてくださぁ〜い」とお願いしたのはコレが初めてであった(笑)だけどホントに助けて!!ください…

整備工場は幸いな事にすぐあって、ツナギを着たお兄ちゃんをつかまえると、バッテリーがあがって車が止まってしまった旨を伝える。

「わかった、わかった。じゃあ〜道具を持って見に行くから向こうで待ってて」

はあ〜コレで一安心!
パンコレは街道沿いに続く、小さく瀟洒な町なのだが、その道ばたに肩を落として座り込む私たち…
一体どうなるんだろう…………

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