今夜のメニューはプリモにネジネジパスタのジェノベーゼ!ソースにジャガイモが混ざってて(こんなん初めて!)くどくなりがちなペストの味がやわらかくまとまっている絶品!で、思わずお代わり!(笑)

メインは、ハムと卵を巻き込んだ見た目もキレイな牛肉ロール!付け合わせにズッキーニのマリネ。大皿にドカンドカン!と盛られた中から、めいめい好きなだけ取っていく、その過程がまた食事とワインを一層美味しくしてくれる。

食事も興に入ると、金髪オペラ歌手のフランチェスカが「じゃ〜私、1曲歌うわ」(えぇ??)とツイと立ち上がりアリアを披露!ソレがまたマジに歌うから、家中がビリビリ震えるほどの大迫力で、私、ボォ〜ってしちゃった(笑)スゴイスゴイ!!ブラヴァ〜〜!ヤンヤの拍手で、じゃ〜私も!って歌えない所が辛くて、机の下でくやし拳を握りしめる、あくまで関西人の私(笑)こうゆう時、何か「かくし芸」ができるとイイかも!(笑)

日が長いから帰るのがすっかり遅くなってしまい、9時頃アグリに戻ったら「何やってたんだい?夕食みんな待ってるよ!」とパオロに怒られてしまった!「うへ〜〜ゴメンなさい!シャワー浴びてすぐ行くよ!!」

イタリアの家での夕食って、私の経験上、10時頃だったし「すっかり」ソレで大丈夫!と思ってたんだけど、アグリって朝も早いけど夜も早かったのね〜。ちょっと後悔、で慌てて用意して居間に行くと、みんな勢揃いして待っていた!遅くなってごめんなさいぃい〜〜!!

ワインも片づき、グラッパとチョコレートリキュールがたっぷりかかったパンナコッタが出てくると、ノエラがアルバムを持ってきて、Aiole の歴史!を話してくれた。

ココを買い取ってから、2年がかりで修復をしてアグリにしたらしい。写真を見ると、当時のAiole はボロボロの農家だった。プールもないし。
「ほとんど手作業でがんばったんだ」と得意そうにパオロ。それまではシエナで会計士をしてたそうだが「働きすぎてイヤになったんだ」とタバコの煙を吐き出す。ココにも仕事に疲れた企業戦士がいたんだね〜

「ところでどうだい?ココの値段は?日本だとどれくらいする?」と会計士の本領発揮?で聞いてくる(笑)「うぅーん日本なら最低1.5万円はするよ〜」って言ったらうぉお〜〜とびっくりされてしまった(笑)

私たちが使っているトスカーナのアグリの地図を広げて「ほら、Aiole ちゃんと載ってるよ」と見せてあげると、これまたウォオ〜と大喜び!「スゴイ地図だなぁ〜こんなの見たことないよ」で、赤ペンを持ってきて自分の所を丸で囲む始末(笑)

回りにはたぁ〜くさんのアグリがある激戦区での経営は、それなりに厳しいモノもあるのだろう。「帰ったら宣伝しておいてくれよ」と片目をつむるパオロは、現役を引退しても、やっぱり企業人なのでありました(笑)

 自分の言葉で伝えてみよう! 

今日はもう1人増えて総勢7名の賑やかな夕食だ!にしても私たち以外はみんな近所のお友達みたい(笑)
「モンタルチーノはどうだった?ワインは飲んだ?外で飲むと高いから、ホラ、今晩ブルネッロを開けてあげるよ」とパオロがワインをデカンタに注いで用意してくれる。その心遣いに、お昼に(高い)ブルネッロを飲んだことを言いそびれてしまう私たち(笑)みんなで飲めるよう何か買ってくればよかった!と思っても後の祭りである…

外国でコミュニケーションをとる時に、自己紹介などを含む最低限の会話をすることって、とても大事だと思う。特に一緒に食事をすると、必ずこういった話題が出てくる。どんな仕事をしてるの?キミの住んでる町はどんな所なの?日本ってどんな国?

私は特に愛国精神が強いワケじゃないけど、カメラとアニメと物価高、そしてナカタ〜♪というくくりだけで日本が語られるのをニコニコ聞いているのはシャクである(笑)

「私の住んでる町からは山が見えて、四季おりおり顔が変わってキレイなんだよ。日本の四季って美しいんだよ」ホントはスラスラこう言いたいんだけど、いかんせん私のチャランポランなイタリア語では、いつの間にか「私は山に住んでます」なんて事になってる場合もある(笑)

でも「伝えたい」ってキモチが入ってるから、相手も真剣に聞いてくれるし、支離滅裂な言葉でもなんとかわかってくれる(笑)投げたボールは必ず返ってくるもので、そこから話はまた進んでいく。そうなると、もう(一応)「会話」の始まりだ(笑)

会話ってノリが大事だから、「会話してる気分」に自分を持っていくと、とっても楽しいし、相手の垣根もズッと低くなる。オーナーと触れあい、他の宿泊者と同じ食卓を囲む事もあるアグリにおいて、あんまり黙りさんなのは、一種マナー違反でもあると思う。

単語を切って並べてくっつけただけでもイイ。自分の意志と自分の言葉が通じるか?トライしてみる絶好のチャンスがあるのも、アグリの楽しみ方のひとつなんだと思う…


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