6月末とはいえ、チェファルーが面するティレニア海はとっくに海開きをしており、今日からの週末で人も大勢押し寄せてきているのだろう。道の両側にビッチリ!車が停まっていて、通り抜けるのに一苦労!

車の感覚にまだ不慣れな私、確認がおろそかになる右のミラーをガンガン当てまくって相棒のKちゃんを青ざめさせる。なんといっても、ココは以前の「穏やかな?」トスカーナではない!「シチリア」なのだ!

イチャモンつけられたら買ってやろうじゃないの!とばかり開きなおった私は、その後も果敢にガンゴン走法を試みたのでありました(※今も五体満足です(笑)

通りにピンク色の▼旗がはためいていて、祭りでもあるのか!?と思ったが、よくよく見ると、サッカーチーム、パレルモよ!セリエA昇格に向けてガンバレ〜!って書いてあった。

残念ながら昇格はならなかったけどチェファルーの人はパレルモを応援するんだ〜と妙に納得。ピンクはチームカラーなんだろう。思わずセレッソ大阪を思い出す、そんな色でした(笑)

※今期のシチリアのセリエAチームは柳沢が移籍したメッシーナのみ。海峡をはさんですぐの本土に位置するレッジーナとの対向意識は非常に強く、対戦時、選手は警護なしではグランド入りできないほどヒートアップするという。

おっ!ありました!PUPI(シチリア伝統人形劇)専用の劇場が!時間があったら是非一度見てみたいもんである!今回は涙を飲んで写真だけで我慢…

約150キロを1時間半余りで走破!という順調な滑り出しでチェファルーに到着!車窓から見た時以来、ステキな街だろうな〜と夢想していたチェファルー。どこか異国風なその街の名はギリシャ語に由来し、今も数多くのギリシャ遺跡がその名残を留めている。

観光客もそれなりに多いが、見所である旧市街地は小一時間もあれば充分回れる範囲。土産物屋や地元の店の混ざり具合がちょうど良く、適度に観光化された雰囲気が心地イイ。ビーチもすぐそばにあるし、泊まってゆっくりしてみたい!と思わせてくれる、そんなこぢんまりとした愛すべき街でもある。

 銀幕に愛されたシチリア〜 
「ローマの休日」など、本国の映画だけでなく、イタリアの街が舞台になった映画はたくさんあるが、その中でもシチリアほど数多く撮られた場所はないのではないだろうか?

日本でも大ヒットした「ニュー・シネマ・パラダイス」何度観ても涙してしまう私も大好きな作品の中の一部が、ここチェファルーで撮られている。海辺や教会のシーン、青年となったトトが「もう帰ってくるな」とアルフレードに送り出される駅のシーンなどがそうである。

シチリアを舞台にした映画は、荒涼とした大地や美しい自然を引き立て、混沌とした社会や貧しい生活を浮かび上がらせる、重く叙情的なストーリーが多いように思う。
しかしその特異な風土や歴史は、シチリアをただのロケ地だけでなく、1個の俳優ともいうべき味わいを醸しだし、忘れがたい印象を観る物に与える。
影の主役シチリアは、だからこそ銀幕に愛され、愛し続けられていくのだろう。
 
シチリアが舞台、または一場面として出た映画(年代順)
1948年(伊) 揺れる大地 La terra trema 監督 / ルキノ・ヴィスコンティ
1963年(伊・仏) 山 猫 IL GATTOPARDO 監督 / ルキノ・ヴィスコンティ
1966年(伊) 宣 告 Porte Aperte 監督/ジャンニ・アメリオ
1972年(米) ゴッドファーザー The Godfather 監督 / フランシス・F・コッポラ
1972年(伊) ブラザー・サン、シスター・ムーン
Brother sun, sister moon
監督 / フランコ・ゼフィレッリ
1984年(伊) カオス・シチリア物語
KAOS, CONTES SICILIENS
監督/パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ
1988年(仏) グラン・ブルー Le grand bleu 監督 / リュック・ベッソン
1989年(伊・仏) ニュー・シネマ・パラダイス
Nuovo cinema paradiso
監督 / ジュゼッペ・トルナトーレ
1990年(米・伊・仏) パレルモ Dimenticare Palermo 監督/フランチェスコ・ロージ
1990年(伊) みんな元気  Stanno tutti bene 監督 / ジュゼッペ・トルナトーレ
1992年(伊・仏) 小さな旅人  Il Ladro di bambini 監督/ジャンニ・アメリオ
1993年(伊・仏) 親愛なる日記  Caro diario 監督 / ナンニ・モレッティ
1993年(伊) 尼僧の恋 監督 / フランコ・ゼフィレッリ
1995年(伊) イル・ポスティーノ Il Postino 監督 / マイケル・ラドフォード
1995年(伊) 明日を夢見て  L'uomo delle stelle 監督 / ジュゼッペ・トルナトーレ
1999年(米) リプリー The Talented Mr. Ripley 監督 / アンソニー・ミンゲラ
2000年(伊・米) マレーナ Male'na 監督 / ジュゼッペ・トルナトーレ
2000年(伊) ペッピーノの百歩  I cento passi 監督 /マルコ・T・ジョルダーナ
   
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旧市街地の目抜き通り Corso Ruggero
手の込んだ石畳が
美しい模様を作り上げている。
思わず裸足で歩いてみたくなる

駐車場はどこも満タンでグルグル回って探しまくる。お陰でイイ練習になった(笑)最後は高くてガラガラだった個人Pに3時間3ユーロで駐車する。

ちなみに道ばたのPだと1時間0.8ユーロ、100円パークみたいな1時間1ユーロの所もあった。そんなに料金変わらないじゃん?!とも思うけど(笑)少しでも安い所に!って思うんだろうね!